2020/09/01(火) 子どもはなぜ縁石の上を歩くのか?
NHKの人気番組、「チコちゃんに叱られる」2020年8月21日放送分の中で、「子どもはなぜ縁石の上を歩くのか?」ということがテーマになっていました。専門家によると、答えは「限界に挑戦し、己の能力を高めるため」だとのことでした。 深掘りしてみますね。これらの子どもの特性は、二つの要素に分けて考えることができるとのことでした。 一つは「アフォーダンスの発見」。アフォーダンス(affordance)とは、「与える・提供する」という意味を持つ「afford」を元にした造語であり、「人や動物と物や環境との間に存在する関係性」を示す、認知心理学における概念だそうです。アメリカの心理学者、ジェームス・J・ギブソンによって提唱されました。具体的には、「縁石には、『車道と歩道を分ける』というアフォーダンスがあるけど、『上を歩く』というアフォーダンスもあるね。新しい使い方を発見したよ。楽しい~」ということです。「こんな使い方もできるぞ!」といった新たな発見は、知的発達に大いに寄与することでしょう。 もう一つは「フロー体験」。フロー( flow )体験は心理学の用語で、没頭、夢中、熱中といった、自我を忘れて物事に集中する体験だそうです。できるかできないかの限界の最中に感じる幸福感で、簡単すぎても難しすぎてもフロー体験はできないということになります。歩き始めの子どもにとっては、まさに歩くことがフロー体験ですね、そして、もう少し大きくなると、縁石の上を歩くことこそが、できるかできないかの限界の体験になるのですね。 ある日、園内の階段の手すり部分に手足をかけてぶら下がりつつ、懸命に横移動している子どもの姿が・・・。アフォーダンスの発見と、フロー体験の真っ最中ですね。限界に挑戦し、己の能力を高めている・・・のは分かりますが・・・。「ここから先は反対側に落ちて大けがするから、ここまでね」、「小さい子が真似してケガするから、いない時だけね」、「みんなでやると重さで手すりが壊れるから、一人ずつね」・・・。 「アフォーダンスの発見とフロー体験」は、「限界に挑戦し、己の能力を高める」ために、子どもには必須のプログラムと言えるでしょう。もちろん、「安全が保障される」という前提があることは、大切だと思います。でも、個人的には、「危ないから、やめましょう」と思考をストップさせるだけではなく、他の使