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2024/07/01(月) 役に立つってなに? (ぱぱさん)

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  「役に立つ」とは、どういうことなのでしょう?  それまで誰も認識していなかった新しい価値を発見して、世界に知らしめる。その役目を果たすことが、「役に立つこと」だと仮定します。  唐突で申し訳ありませんが、ノーベル賞を受賞した東大の小柴昌俊さんの「カミオカンデを使った研究」は、役に立つものだったのでしょうか? 現在では、ニュートリノは、宇宙に満ちあふれているが、目には見えず、触れることもできず、私たちの体をどんどんすり抜けていく不思議な素粒子であり、17種類見つかっている素粒子の中で、異様に小さくて軽い「幽霊粒子」とも呼ばれる謎めいた存在で、物質や宇宙の成り立ちの理解や、素粒子物理学の新理論の展開のカギを握るとみられているわけです。ですから、非常に役に立つのですが、研究を始めた当初は、役に立つと思う人など、ほぼいなかったわけですね。要するに、「役に立つ」なんて、「誰もがすぐに判定できるものではない」ということを言いたかったのでした。  一方で、「社会の役に立つ」という視点があげられますね。「早く一人前になって、みんなに迷惑をかけないようになり、役に立ちたい」、「苦手を克服して、オールマイティになって、役に立ちたい」、「○○の資格を取って、役に立ちたい」などです。こちらの方が一般的で、誰もが目指そうとするところだと思います。  しかし、私は思います。一人前になろうとして、そこまでたどり着いたと思ってみたところで、その先に、遥かな道のりを見つけてしまうものなのですよ。ゴールなんて、見えないんです。「みんなに迷惑をかけないように…」なんていうことも、できないですね。私なんて、60歳を過ぎても、日々、皆さんに迷惑をかけ続けています。そもそも、「苦手は大切な個性でもある」のに、それを打ち消そうとする、すなわち、「オールマイティを目指そうとする」から、ありのままの自分を受け入れることができなくなり、今を楽しく過ごすことができなくなっているように思うのです。要は、「人は、みんな完全ではない、たいして役に立っていない」という事実に気付くのです。  「○○の資格を取って、役に立ちたい」ということは、「役に立つ」と判断する者にとって、都合がいい場合に成立します。ところが、同時に「すぐに結果が出ることがいい」という要素と結びつくと、プレッシャーになりますよね。「いつか、取ってくれたら、