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2026/02/10(火) 一本の線 by ぱぱ

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      福音館書店の「いやいやえん」でおなじみの作家、故中川李枝子さんの息子さんである、1960年東京都生まれの中川画太(かくた)さんの講演会に行きました。とてもステキな方でしたよ。  画太さんは、「いやいやえん」のモデルとなった、東京都世田谷区の無認可保育所「みどり保育園」のベビーベッドの上が、人生のはじまりということでした。  小さい頃は、毎晩寝る前に、ご両親から必ず本の読み聞かせを受けたそうです。そんな経験が、今日の画太さんを形作っていったのでしょう。その後、東京造形大学造形学部美術学科を卒業し、現在、「えかき小屋かくた」で、幼児から成人まで、絵画指導をしながら、自らの制作活動を続けているということでした。そんな画太さんの講演のお話から、個人的に、心に残ったことを書いていきたいと思います。 「絵で一番いいのは、実際には起こりにくい、あるいは、起こらないようなことでも、表現できることだと思います。自分の考える理想を、絵なら描くことができるのです!」  その通りだと思いました。生き方や考え方が違う者同士でも、絵であれば、一枚のキャンバスの中に描くことができるのです。戦争がない世界、みんながなかよしの世界、そんな絵を描くことができるのですね。また、過去と現在と未来という、時空を飛び越えた表現をすることもできます。たとえば、力道山と長嶋茂雄さんと大谷翔平さんを、一枚のキャンバスに描くことができるんですね。 「一番、抱きしめたくなる絵は、幼い子どもが描く、ただの一本の線の絵だなあ。でも、そこには意味があるんだよ。」 「この線何?」と聞くと、子どもは、「これは、かいじゅう。」、「こっちの線は?」、「ひこうき。ひこうきから、こうせん(光線)がでて、かいじゅうは、だいばくはつ!」 「最終作品としては、グジャグジャの線の絵なんだけど、そこに至るまでの物語が詰まっている、そんな絵は、思わず抱きしめたくなるよね。」  画太さんは、見えるものではなく、見えない、あるいは見えにくいものに、焦点を当てることができるのですね。グジャグジャの上書きの前に描かれた、一本の線。それは、グジャグジャに描き消されてしまっているように見えるけれど、見えなくても、あるんですよ。一本の線は、怪獣であり、飛行機であり、光線であり、爆発した炎と煙でもある。一本の線は、無限の可能...