2023/08/01(火) 座談会 #4 [思いを否定しない]

 (…前回からのつづきです)

 (ぱぱ)
 前回の座談会の趣旨は、子どもの一見マイナスと思われる行動も実は大切なのでは、ということですが、すけさんはどう思いますか?

(すけ)
 思いをくみ取るときに心掛けていることの一つに、その思いを否定せず「そうか、そうか」とありのままを受け止めるという事を心掛けています。

 子ども達の思いをくみ取ろうとしたとき「聞いて聞いて!」と話したり意思表示をして思いを伝えてくれれば良いのですが、友達の玩具を取ってしまったりしていてなんて時には、すんなりと思いを伝えてはくれません。そんな中、やっと話したりしてくれても、そこですぐさま「欲しくても取っちゃダメでしょ」などと否定してしまっては、それ以上思いを伝えることも、こちらの話も聞くことも嫌になってしまうでしょう。そして再び何かあった時も「どうせ怒られるし(否定されるし)」と始めから思いを伝える気もなくなってしまうと思うのです。そうなってしまっては子どもの思いをくみ取ることも大変難しくなります。ですので、思いを伝えたら、受け止めてくれると言う、子ども達にとって思いを伝えやすい保育者であることが思いをくみ取るうえで大切であると思うのです。

 また、この思いを受け止めてもらえると関係性は、子ども達の保育者に対する信頼にも繋がっていき、その信頼は、子ども達が安心して過ごせる環境作りに大きく影響をし、安心できる環境では思いを伝えることもしやすくなり、さらなる思いの受け止めにより、信頼がより高まりと正のスパイラルとして繋がっていくものと思います。

 そして、例に挙げました玩具を取ってしまったりと言ったトラブルの時などは、思いを吐き出してしまえば心が落ち着いてくるでしょうし、落ち着けば相手の様子や保育者の言葉かけにと周囲に気を回す余裕も出てくるかもしれません。また、信頼関係のある保育者の言葉は子どもの心に届きやすくなることでしょう。そんな心に生まれた余裕や保育者との関係性がトラブル解決の糸口になるのではとも思うのです。

(ぱぱ)
 子どもの一見マイナスと思われる思いを「否定」しないで「そうか、そうか」とありのままを受け止めることで、保育士と子どもの間に信頼を築いていきたい。信頼があれば子どもにとって耳が痛いことでも理解してくれるのでは、と言うことですね。その通りだと思います。

 その上で、マイナスなことについて、「そのことについては、私は良くないと思うけどね」と提案することが大切なのかなあと思います。「そんなことをしてはいけません」と命令するのでなく「わたしはこう考えてるよ」と提案するのですね。で、良いかどうかの最終判断はその子に委ねましょう。

 何か、具体的な話にしたいですねえ。ひっかきや噛みつき、一つのおもちゃを取り合う等、実際に頭を悩ませていることありませんか。

 


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