2023/09/15(金) みそらいろ(ポエム・散文シリーズ)

 あるとき4.5歳の園児たちは、保育園にいらしたお客さまに、日本の伝統色、和カラーを教わりました。その中に、「みそらいろ」という色がありました。御空色は、空色よりも少し紫を含んだような、上品で神聖で高潔な色でした。

 2か月後、保育中にあるお子さんが「みそらいろできたよ」と言いながら、1センチ角ほどのサイコロ状の形をした粘土を持ってきました。私は驚きました。その粘土の色は、「みそらいろ」そのものだったのです。

 どうやって作ったのかを聞いてみると、クレヨンのプラスチック製のフタの裏側を上にして机に置き、白、青、ピンクのクレヨンをフタの凸凹を利用して、削り取り、混ぜ合わせて、みそらいろ風?を作り、園児私物の油粘土に塗ったということでした。フタの裏は、色名やクレヨンの形が成型されていて、あたかもクレヨンを削り取るやすりの代用として好都合でしょう。クレヨンを粘土に塗ることにより、粘土の色がクレヨンに透けて、みそらいろの色彩再現度がますます上がるでしょう。

 私はこのお子さんのアイディアと感性に驚き、素晴らしいと思いました。

 一般には、「粘土とクレヨンを混ぜてはいけません」、「クレヨンのフタを粘土板のように使ってはいけません」となるのでしょうが、私は思います。「まあそういわずに・・・」

 


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